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本当に伝えたいもの

2009.03.24 *Tue
はじまりのキスで終わりの時がきた
首もその手も暖かくて
幕を開くように二人のベルが鳴った

冷たい冬の風が僕らを包む
吐いた息は白くて キレイで
街はイルミネーション 誰かの誕生日?
それでもセカイは 輝く

気付いてたのに言えない
この気持ち 臆病なだけだ
知ってて差し出せない
その腕の行方はどこ
振り向いてよ ほら

ありがとう サヨナラ
僕らの片想い
駅への一歩 重くて苦しい
だから

ありがとう サヨナラ
代わりに泣いてくれ
そう思った途端にふわり
舞い降りてくる雪
儚く溶けて消えた

君は何を思うの
寄り添ってる二人 楽しそう
「ほら見て初雪!」

悴むその手を見て切なくなる
ポッケに入った
真っ白の手袋

どうしたら渡せたんだろう
この距離が心地よかった
壊れることだけを怯えてる
卑怯なんだ
それでいいのかな

ありがとう サヨナラ
言うべきはどっちだ
君の震える体が愛しい
だけど

抱き寄せることも僕には出来ないよ
淡い期待 最後の時
それは全てを変え
僕らを苦しめる

繋がりたい
どれほど願っただろう
この手は空っぽ
ねぇ ありがとうってどういうこと?

行かなくちゃ
もうその時がきた
寂しげな右手 ぎゅっと握ってる
だけど
「……この手を離してよ」

やっぱり無理だよ
君が好き

別れの言葉 最後までいらない
塞いだ味は 二人の涙で
「じゃあね――」

今だけは抱かせて 最後のお願いだ
僕の首と――
君の手には――
笑顔で泣き 二人で
「ありがとう」「サヨナラ」と

初雪を見る度思う
寒空にお互い
何をしているのかな 











本当に伝えたいことは
言葉にできないし
言葉にしたところで伝わらない

本当に伝えたい人には
決して伝わらないように世界はできている

言葉は完全じゃないし
私たちも完全じゃない
完全じゃない私たちが使う言葉が
完全になることはない

でも
だからこそ
私たちは拙い心を
拙い言葉で伝えたいと

だからこそ私は
少しでもほんの少しでも
伝わるように

あなたに届くように
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